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会社法入門
会社法入門
会社法入門
前田 庸
定価: ¥ 5,040
販売価格:
人気ランキング: 147730位
おすすめ度:
発売日: 2006-07
発売元: 有斐閣
発送可能時期:
本棚のかざり
● 実務本としてはどうか? 実際に生起する問題を解決するという視線が乏しい。ただし、立法の沿革など知るにはよい。内部資料を見て書いてあるのがわかる。したがって、法制審議会の有力メンバーの書いた本として、書棚にかざるべき資料であろう。法務省の意見の代弁をしており、一種の公定学説。しかし、実務で通用性があるかどうかはまた別。
● 抑揚の乏しい文章で、通して読むのが著しく難しい。おそらく、立法資料をそのまま横において書いているためか。なお、引用判例は、もっと事実と判旨を詳細かつロジカルに拾い出さないと、役に立たない。これほどの厚さの本なのに、江頭会社法のほうが、はるかに精密。
● 新司用の本としてはどうか。向かない。というかこんなもの読んでいたら沈没する。
使い方に注意の名著
会社法と言えば、とりあえず神田という人が多いと思います。
しかし、よく言われるように神田は薄いです。骨と肉で人が出来るとした場合、神田には骨しかありません。
その点、前田は神田にはない肉付けをしてくれます。
ただし、使い方にはいくつかの注意があります。
1)最初の方から、後述される議論の用語が使われることが多いです。その為、はじめは何を言っているのかがわからない事になります。そこで、とりあえず1回目はわからなくても読み飛ばして2回読むか、別の入門書(ひょっとしたら用語だけ解説しているという意味では、基本書ではなく、ビジネス書でもいいかもしれません)を読んで、用語だけ押さえてから読むかが必要です。
2)江頭と違い、基本的に会社法properです。江頭は、実務家向けですので、金融商品取引法をはじめとする関連法律への言及した上で会社法の説明をしますが、前田は会社法で閉じています。従って、会社法への言及なら江頭よりも濃いですが、広がりはありません。ですから、神田+(前田or江頭)という使い方が多いと思いますが、私は前田と江頭では用途が違うと思いますので併用する(まとめ用:神田,会社法調べ用:前田,会社法の広がりチェック用:江頭)べきです。
3)索引を見ればわかりますが、厚さの割には判例の掲載がやや少なめです。
以上より、会社法の教科書としては丁寧であり☆5つ。使い方に少し癖があるので-☆1つといたしました。
ネーミングが?
タイトルに「入門」とありますが入門者がいきなりこの本を使用するには少しヘビー。神田秀樹先生の本のような少し軽めの本を読んだ上で、疑問を感じたり少し詳しく調べなければならない(レポ作成などのため)ようなときに役立つ本で、いきなり1冊目に読むような本では無いように思えます。おそらくこの本に書いていることを理解して身につけることができれば(過去問での対策は必要)司法試験にも十分対応できるようになるのではないでしょうか。(むしろ多すぎるくらいかも)それくらい他の基本書には載っていないようなことが載っています。ただ、突っ込みすぎたような話は出てこないので前田先生としてはこのくらいが入門レベルとして適当だとお考えになっているのでしょうか。
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